WordPress と STUDIO、どちらを選ぶべき?徹底比較

結論から言うと、「更新頻度が高く、機能拡張も視野に入れた“育てるサイト”」なら WordPress、「工数を抑えてオシャレなコーポレートサイトを早く公開したい」なら STUDIO を選ぶのが基本ラインです。WordPress は世界で最も使われているオープンソース CMS で、拡張性とカスタマイズ性に圧倒的な強みがあります。一方、STUDIO は日本発のノーコード Web ビルダーで、ホスティングまで一体型の“SaaS 型サイト構築ツール”です。 本記事では、中小企業・医院・店舗が「自社はどちらを選ぶべきか?」を判断できるように、コスト・運用体制・機能・デザイン性・将来の拡張性という5つの軸で徹底比較します。最後に、具体的なおすすめパターンも提示するので、この記事を読み終える頃には自社のベストな選択肢がはっきりするはずです。

目次

WordPress(ワードプレス) VS STUDIO(スタジオ)

WordPress を選ぶべき企業

  • ブログ・コラムを軸にSEO 集客を本気でやりたい
  • 問い合わせフォーム、資料ダウンロード、会員制、採用サイトなど複数機能を一元管理したい
  • 将来、多言語化・EC・独自機能追加など拡張する可能性が高い
  • 社内に「IT にそこまで抵抗がない人」か、外部の運用パートナーがいる

STUDIO を選ぶべき企業

  • まずは名刺代わりの会社サイトを立ち上げたい
  • デザイン性の高いサイトを、コードなしで自社でも更新したい
  • ページ数はそこまで多くなく、高度な機能よりもブランド表現を優先したい
  • サーバー・セキュリティなどの技術的な管理をあまり持ちたくない
項目WordPressSTUDIO
料金ソフトは無料。別途サーバー・ドメイン・テーマ等(年間数万円程度が一般的)月額サブスク制。無料〜有料プラン(独自ドメインは有料プラン)
ホスティング自前でサーバー契約(レンタルサーバー等)STUDIO がホスティングまで一体提供
拡張性プラグインでほぼ何でも実現可能フォーム・簡易 CMS などは十分、独自機能は制約あり
運用難易度アップデート・バックアップ・セキュリティ対策が必要基本はノーコードで直感操作、技術的メンテナンスは不要
デザインテーマ+カスタマイズで自由度高いが、ある程度の知識が必要Figma のような感覚で、ノーコードでもデザイン自由度が高い

ミニ結論:「育てる・拡張するサイト」は WordPress、「早く・キレイに見せるサイト」は STUDIO が基本方針。あとは予算と運用体制で最終決定するのが現実的です。

現状と背景

どちらを選ぶにしても、「そもそも Web やデジタルを使えている企業ほど成果が出ている」という前提を押さえておくことが重要です。内閣府や中小企業基盤整備機構の調査では、テレワークやデジタルツールを活用している企業ほど売上や生産性が高い傾向が指摘されています。

1. デジタル活用が進む企業ほど成果が出ている

中小機構の DX 調査では、DX に取り組んでいる・検討している企業は 4 割を超え、その多くが「売上向上」「業務効率化」「データに基づく意思決定」といった成果を実感しています。特に Web サイトやオンラインでの情報発信は、DX の入り口として位置づけられています。

2. WordPress は世界で最も使われているオープンソース CMS

公式サイトによると、WordPress は世界中の何百万というサイトで利用されているオープンソース CMS であり、「自分のサーバーにインストールして自由に使える」ことが最大の特徴です。企業側から見ると、「自由度が高い半面、運用管理の責任も自分たちにある」プラットフォームと言えます。

3. STUDIO は日本発のノーコード Web ビルダー

一方、STUDIO は日本発のノーコード Web ビルダーで、デザインツールと Web ホスティングが一体化した SaaS として提供されています。公式情報や比較記事でも、「デザインの自由度が高く、ノーコードでありながら本格的なブランドサイトを作りやすい」点が強調されています。

ミニ結論:デジタル活用は中小企業の業績向上と強く結びついており、そのベースとなるのが Web サイト。WordPress は“自由度と所有権”、STUDIO は“手軽さとデザイン性”に強みを持つという前提を押さえた上で選ぶ必要があります。

具体的な解決策

1. まず「目的」と「寿命」で選ぶ:2年で作り直すか、育て続けるか

最初の判断軸は、「このサイトは何年くらい使う想定か」「どれくらい育てるか」です。

  • 短期〜中期(1〜2年)+会社案内中心: 採用・企業ブランディング・事業紹介が目的で、頻繁な機能追加は予定していない → STUDIO 向き
  • 中長期(3年以上)+集客・機能拡張前提: ブログでの集客、事例の追加、ホワイトペーパー配布、会員機能などを足していきたい → WordPress 向き

例えば「創業したてで、まずは会社サイトが必要」というフェーズなら STUDIO でスピード重視が合理的です。一方、「今後しっかり SEO で集客したい」「将来 EC や会員制も視野にある」なら最初から WordPress を土台にした方が、作り直しコストを避けられます。

ミニ結論:サイトの「寿命」と「拡張予定」が 2年以内なら STUDIO、2年以上・拡張前提なら WordPress を基本線として考えましょう。

2. コスト構造で比較する:初期費用より「3年総額」で見る

料金だけをサラッと見て決めると失敗しがちです。大事なのは「3 年間でいくらかかるか」を、制作費+月額費用+運用工数まで含めて比較することです。

  • WordPress: ソフトウェア自体は無料ですが、レンタルサーバー・ドメイン・テーマ・プラグインなどの費用がかかります。一般的な中小企業サイトなら、年間 2〜5 万円程度のランニングコストに収まるケースが多いです。
  • STUDIO: 無料プランもありますが、独自ドメイン・広告非表示・商用利用を考えると有料プラン(月額課金)が前提になります。公式の料金ページでは、1 サイトごとに複数の有料プランが提示されています。

「最初は STUDIO で立ち上げて、1~2年後に WordPress で作り直す」というパターンは、結果的に二重投資になりやすいため要注意です。

ミニ結論:初期費用ではなく「2年総額」で比較すると、自社にとって本当にコスパが良いのはどちらかが見えます。

3. 社内の運用体制から選ぶ:人がいないならノーコード優先

次の判断軸は「社内にどんな人材がいるか」です。

  • WordPress に向く体制
    • 簡単な HTML/CSS に抵抗のない担当者がいる
    • 社内か外部に「保守をお願いできるパートナー」がいる
    • セキュリティやバックアップなど、運用にもある程度リソースを割ける
  • STUDIO に向く体制
    • デザイナーや広報担当が自分で更新したい
    • IT に強い人がいない/採用も難しい
    • 保守はできるだけベンダーに任せたい

「運用できない WordPress サイト」を作ってしまうと、更新されない・壊れても気づかない・セキュリティリスクが高まる…と、逆効果になりかねません。

ミニ結論:技術寄りの人材 or パートナーがいない場合は、無理に WordPress にせず STUDIO を選ぶ方が安全です。

4. 必要な機能と拡張性で選ぶ:今と未来の要件を書き出す

機能要件は「今必要なもの」と「2〜3年後に必要になりそうなもの」に分けて考えるのがポイントです。

  • WordPress が有利な機能
    • ブログ・オウンドメディア(高度なカテゴリ・タグ構造)
    • 会員制サイト(ログイン・マイページ)
    • 多言語サイト
    • EC(物販・デジタルコンテンツ販売)
    • API 連携・独自機能開発
  • STUDIO で十分なケース
    • コーポレートサイト(会社概要・事業内容・実績・採用)
    • シンプルな問い合わせフォーム
    • ニュース・お知らせ更新
    • 少量のページで構成されるブランドサイト・採用サイト

迷うときは、「もしこの機能が将来必要になったとき、乗り換えコストを許容できるか?」を判断基準にしましょう。

ミニ結論:機能要件が複雑・将来的な拡張が多いなら WordPress、一通りの情報発信ができれば良いなら STUDIO で十分です。

5. セキュリティとリスク許容度で選ぶ

WordPress は世界で最も普及している CMS である一方、攻撃対象にもなりやすく、「アップデートを放置したサイト」が狙われるケースが少なくありません。:contentReference[oaicite:6]{index=6} ただし、適切な更新・プラグイン選定・バックアップ運用を行えば、中小企業でも十分安全に使えます。

STUDIO は SaaS 型サービスのため、サーバー管理・脆弱性対応は基本的に提供会社側の責任です。その代わり、「サービス仕様の変更」「料金改定」「サービス終了リスク」といった、プラットフォーム依存のリスクは意識しておく必要があります。

  • WordPress: 自由度は高いが、自社またはパートナーが責任を持って守る必要がある
  • STUDIO: 技術的なセキュリティ運用は任せられるが、サービス依存度が高い

ミニ結論:「自社で守る覚悟」があるなら WordPress、「守る部分は任せたい」なら STUDIO が向いています。

6. デザイン・ブランド重視なら STUDIO が一歩リード

STUDIO は、Figma や Adobe XD のような UI で直感的にデザインできることが大きな特徴です。日本語タイポグラフィへの対応や、アニメーション・インタラクションもノーコードで実装しやすく、「ブランドイメージを重視したサイト」を作るのに向いています。

もちろん WordPress でも、優れたテーマやブロックエディタを使えばきれいなサイトは作れますが、「本気でデザインにこだわるなら、テーマカスタマイズ or デザイナー+エンジニアの協業」が前提になりやすく、コストと工期が伸びがちです。

ミニ結論:“見た目と世界観”を最優先するなら STUDIO、デザイン+拡張性の両立を狙うなら WordPress+専門パートナーがベストです。

7. 中小企業向け「おすすめパターン」早見表

最後に、よくあるパターン別のおすすめを整理します。

ケースおすすめ理由
創業したての小規模事業(ページ数 5〜10)STUDIOスピード優先。名刺代わり+採用・問い合わせ程度なら十分
地域密着のクリニック・治療院STUDIO or WordPress更新頻度が低いなら STUDIO、コラムやお知らせ更新を重視するなら WordPress
BtoB で資料ダウンロードやセミナー集客を強化したいWordPressLP・ブログ・資料 DL・MA ツール連携など、拡張性が重要
採用ブランディングに特化したサイトSTUDIO写真・動画・ストーリー重視で、デザインの自由度を活かしやすい
将来 EC も視野に入れたコーポレート+メディアWordPressWooCommerce 等でスムーズに機能拡張できる

成功事例・シミュレーション

事例①:デザイン事務所(STUDIO 選択)

都内のデザイン事務所 A 社は、「作品を魅力的に見せるポートフォリオサイト」が最優先でした。制作実績の更新が多く、デザイナー自身が更新したいというニーズから STUDIO を採用。テンプレートをベースにしつつ独自レイアウトを組み、1 ヶ月程度で公開。結果、問い合わせの 8 割が「サイトを見て連絡しました」という状態になり、案件単価も向上しました。

事例②:製造業 BtoB 企業(WordPress 選択)

地方製造業 B 社は、展示会頼みの営業から脱却するため、技術ブログと事例コンテンツでのリード獲得を目指していました。月数本の技術記事・事例・ホワイトペーパーを継続的に発信する前提で、WordPress を採用。タグ・カテゴリ設計を最初にしっかり行い、1 年で検索流入が大幅に増加。海外からの引き合いも発生し、サイトが新規リードの主力チャネルになりました。

事例③:地域クリニック(段階的に乗り換え)

開院時は STUDIO でシンプルなサイトを制作し、「診療時間・アクセス・院内写真」を中心に情報発信。その後、患者向けコラムや疾患解説記事のニーズが高まり、SEO に強いサイト構造への移行が必要になったため、2 年目に WordPress でリニューアル。ドメインはそのままに、中身だけを WordPress に移行したことで、既存の評価を活かしつつ拡張できました。

ミニ結論:「どちらが絶対に正解」というよりも、フェーズに応じて選ぶ/乗り換える戦略が現実的。とはいえ、3 年以上の運用を見込むなら、最初から WordPress を前提に設計した方がコスト効率は高くなりやすいです。

注意点・失敗しないポイント

1. 「安いから」「有名だから」だけで選ばない

WordPress も STUDIO も、「ただ有名だから」「安そうだから」で選ぶと失敗します。自社の目的・体制・機能要件を言語化してから選ぶことが重要です。

2. WordPress は“放置”が一番危険

WordPress はアップデート・バックアップ・セキュリティ対策を前提とした CMS です。ここを怠ると、サイト改ざんや不正アクセスなどのリスクが高まります。「誰が保守するか」を決めてから採用しましょう。

3. STUDIO は「サービス依存」のリスクを理解しておく

STUDIO は SaaS のため、もし将来大きな仕様変更や料金改定があっても、自社ではコントロールできません。「長期的に資産として残したいコンテンツ」は、いずれ WordPress に移す前提で考える、という発想もありです。

4. 作る前に「サイトマップ」と「更新計画」を作る

どちらを選んでも、サイトマップと更新計画がなければ、結局“飾りサイト”になってしまいます。「誰が・いつ・どのコンテンツを更新するのか」まで決めてから着手すると、作った後も育てやすくなります。

ミニ結論:ツール選定よりも、「どう運用するか」「誰が責任を持つか」を決めることが、失敗しないための最大のポイントです。

まとめ

WordPress と STUDIO、どちらを選ぶべきかは「目的・寿命・運用体制・機能要件・デザイン重視度」で決まります。長期的に育てる集客サイトや機能拡張を見込むなら WordPress、スピーディーにデザイン性の高い会社サイトを立ち上げたいなら STUDIO が有力候補です。2年後の姿までイメージして選ぶことで、「作ったけれど成果が出ないサイト」を避けることができます。

WordPress でも STUDIO でも、「設計」と「運用」が伴っていなければ成果は出ません。 集客・制作・SEOのことなら、まずはグッドラフへお気軽にご相談ください。 貴社の目的・体制・予算に合わせて、WordPress と STUDIO のどちらが最適かを一緒に整理し、公開後も成果が出続けるサイトづくりをご提案します。

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